③希望条件のヒアリングとアドバイス
業者の手腕が問われる局面であり、ここで良い業者かどうかが大方見えてきます。
まず、「買うこと」が前提ではなく、「そもそも購入自体が得策かどうか」という観点からアドバイスをスタートしてくれる業者は信頼できます。
綿密なヒアリングの結果、購入検討者の生活面や経済事情から、「購人に最適なのは今ではない」という結論に至った場合、先延ばしを推奨してくれます。
また良い業者は、「今買うのが最適」となった場合、月のローン支払いがどのくらいなら現実的か、購人検討者の背景も聞き取りつつおおよその予算を見積もってくれます。ここは業者の知識や経験が相当物を言います。
対する悪い業者ですが、とにかく「今でしょ」を連呼します。「低金利の今がチャンスです」「税金が高くなる前に買っちゃいましょう」と、何かしらの理由をつけ、今が買い時であることを主張します。
彼らは購人検討者の背景をほとんどくみ取りません。さらに悪徳なところだと、少しでも高い物件を勧めてきます。高い物件ほど手数料が多く取れるのと、単純に物件の質が高くなることで購入検討者の財布の紐が緩みやすくなるからです。
高い物件は当然条件が良いですし、見映えも抜群ですから、購人検討者はローンを気がかりとしながらも、つい欲しくなってしまうものです。そして業者は何の根拠もなく、月々の支払い額を提示しながら「この額なら大丈夫でしょう」と説得にかかります。とにかく購人を勧め、購人者が後々ローンの支払いに困窮する可能性があっても知らんぷりです。