家探しのポイントは、「トータルで判断する」ということです。
「絶対新築のマンションに住みたい!」といった強いこだわりがない限りは、広い目で多くの選択肢の中から、これからの人生を共にする安住の地を決めてほしいのです。
とはいえ、「いつかは自分の理想にあった物件と出会えるはず」と、ひたすら物件を漁り続けるのは、無駄に体力と時間を消耗することになります。そして残念ながら、おそらく理想をすべて満たしたパーフェクトな物件というものはこの世に存在しません。
物件を選ぶ際は、必ずどこかで「目をつぶる」瞬間があります。それは妥協と言い換えることもできるでしょう。間取りに妥協したり、値段に妥協したり……。限られた予算で物を買う以上、きっと避けては通れません。
しかし、「目をつぶっていい部分」と「決して目をつぶってはいけない部分」があることも忘れてはいけません。たとえば、近隣に住む方々の性質に決して妥協はせず、下調べをしっかり行って、「うまく付き合っていけるか」を十分熟考するべきでしょう。
それでは、どの要素で目をつぶり、家探しの最終的な決め手とするべきなのか。
私が提案したいのは3つの要素、「立地」「建物」「予算」です。
これら3つのうち、たとえば立地が良くても予算と建物にやや不満があったとして、目をつぶれる範囲内であれば、その物件はあなたにとって好条件な物件の1っとなるでしょう。
要するに、幅を持たせてトータルバランスで見ることか大切です。
「立地は紂対に譲れないが、予算はこのくらい高くても我漫しよう」
「予算は絶対この額に収めたい。そのためなら多少間取りが想定より狄くても間題はない」
といったように、幅を広げられるところはできるだけ広げ、譲れないところは断固としてぶれない心構えが必要となります。
こうすることで条件に当てはまる物件対象は増え、あなたにとって理想の範囲内に収まった住まいと出会える確率はグンと高まります。