物件情報を隠されるデメリット

物件情報を隠されるデメリット

2021年5月18日 オフ 投稿者: craen_textbook

販売会社や仲介会社に請求した資料や、インターネットに掲載されている物情報には、不動産関連の専門的な記号や用語が登場します。
これらの正しい意味を理解していただくとともに、家探しの上でのポイントを説明します。

●隠されるデメリット
資料やインターネットの情報だけを見て、「よしここに決めた」と購入に踏み切る人はほとんどいません。そこで一生を送るかもしれない安住の地を手に入れるわけですから、ポールペンや電池を買うような軽い感覚で家を買う人は皆無です。
物件情報を掲載公開する側もそのことは熟知しています。よって資料やインターネットの情報は、あくまで見学に進むための入口でしかないのです。
販売側は、少しでも多くの人が見学に来てもらえるように、入口をできるだけ広く設けます。すなわち、物件のメリットに関しては大々的に告知しますが、デメリットに関しては隠されているケースも多いということです。
「駅から5分!」の売り文句だけが全面に踊っていて、その他のメリットについて一切触れていないといった広告を見かけたら警戒しましょう。
実際に見学に行ってみると、高層ビルに囲まれ日当たりが極端に悪かったり、急坂の頂上に建っていたり、敷地の形が歪んで実際に住んでいる姿をイメージしにくかったりなど、「駅から驚くほど近い」というメリットをカバーしきれないくらい、驚くべきデメリットが待ち受けていることがあるのです。
仮に、大々的なメリットが気になり見学に行き、「先に知っていれば来なかったのに」と感じさせられる事態に遭遇したとしましょう。しかしせっかく来たのだからと、迎える販売側の言われるがままに見学がスタートすることはよくある話です。販売側はデメリットを克服できるよう、さまざまなメリットを強調し、見学者の心を揺り動かそうと目論みます。
もちろんここで、デメリットをカバーしきれる魅力を本当に感じられたのなら、購人対象の候補に入れてみてもいいでしょう。ただし、見学はこの物件だけで止めず、他の物件も見学し、比較検討する時間は絶対に必要です。販売側に急がされたとしても、ここは冷静な判断力を持って対処しましょう。
とはいえ、私がこれまで見聞きしてきた知識や経験を踏まえれば、これらの物件の多くは、「買ったら後悔する物件」に該当する可能性が高いです。
なぜなら、その物件を見た瞬間のファーストインプレッション、「先に知っていれば来なかったのに」がすべてだからです。直感的にその物件とマッチしなかったら、候補から外すべきなのです。そして、そもそも広告の役割は、住宅探しをしている方を探すツールでもあるため、物件を見学しただけで決まらなくても、目標達成と考える業者もいるでしょう。
本来は、資料やインターネットの情報段階でメリットとデメリットのどちらも知っておきたいところですが、業界の昔からの慣習で、残念ながらデメリットを知ることはできません。
販売側には売主と仲介業者がいて、情報を掲載するのは仲介業者の仕事です。情報は買う側だけでなく売主も見るわけですから、安易にデメリットを載せると彼らの心証を悪くしてしまいます。
そういった背景もあって、あまりデメリットを強調できない事情も考えられます。
しかし、だからといって、フィーリングに合わない物件をわざわざ見学に行くという無駄な時間を過ごすことは避けたいものです。
その回避手段として、現在では大変便利なツールが存在します。
Googleの提供する「グーグルマップ・ストリートビュー」というマップ表示ツールです。気になる物件の周辺を、インターネットを通して立体的に見ることができます。いわば疑似見学ができるのです。
このツールを使えば、物件周辺の立地は簡単に知ることができます。気になる物件を見つけたら、ストリートビューを使って下見をする癖をつけておきましょう。

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