■オーナーチェンシ物件はあくまで投資用
「賃貸運用中の物件を購人し、自分が住むことは可能か?」という間い合わせをいただいたことがあります。賃貸運用中の物件とは、所有者が第三者に物件を貸し出し、家賃収入を得てオーナー経営する物件のことです。
入居者がいる状態、つまり家賃が発生している現状のまま、何らかの事情でオーナー権を販売するケースがあります。このような販売物件をオーナーチェンジ物件と呼びます。巷のチラシで「オーナーチェンジ物件につきすぐ収入発生」や「利回り〇%のお買い得物件」といったコピーを見かけたことがあるかもしれません。
このようなオーナーチェンジ物件に、オーナー自身が住むことは可能なのでしょうか。
答えとしては「可能」です。しかし決してお得とはいえません。
オーナー自身が住んだら、当然家賃収入を得ることはできません。また、購入時に金融機関から融資を受ける場合、住宅ローンではなく投資ローンになり金利か高くなる傾向があるからです。
さらに、オーナーチェンジ物件はすでに誰かが入居しているので、オーナーが住むには入居者に退去してもらわないといけません。退去してくれるか分からない上に、承諾してくれたとしても退去費用が発生する可能性が高いのです。
同じ理由から、購入前に見学がしづらいこともネックになります。
これらを加味すると、オーナーチェンジ物件に住むことは得策とはいえないでしょう。あくまで投資用の物件ですので、自分が住むための物件購入の際は、たまたま現入居者が退去するタイミングの場合を除き、オーナーチェンジ物件は対象から外してしまってよいでしょう。