■中古物件の最終チェックは資料との比較を念入りに
中物物の場合、多くの些細な傷や汚れは目をつぶらないといけません。それらの要素も含んだ上での物件価格であることを踏まえておきましょう。
契約時に売主が住んでいる場合、引き渡し時に荷物はすべて撤収されていますが、汚れについては現状引き渡しがほとんどです。入居前の清掃は、新しく住む買主の負担にて行うことが一般的です。
家具がなくなって初めて気付く傷や汚れもあり、この点は注意が必要です。
たとえば床が腐食していた、壁紙が剥がれていた、水漏れの跡があったと気付いた場合、事前に報告共有のなかったものに関しては、補修費分を減額してもらったり全額補修してもらったりなどの交渉が必要となります。必ず引き渡し時にチェックをしましょう。
話は前後しますが、引き渡しよりも前、売主との間で契約を締結する際に「物件状況報告書」を買主は受け取ります。「給湯器:異常無し」「洗面台:ポールにヒビがある」「食洗器:使えるが異音がする」など、設備の状況が細かく挙げられている報告書です。締結時によく内容をチェックしておきましょう。
ただ、私の正直な意見としては、契約時の時点で報告を受けるのは遅いと感じています。これら設備の状況を把握した上で購入を決め、契約に望んでいたたきたいからです。
そこで最初の見学時点で、前向きに検討するようであれば、買い付け中し込みと同時点で「物件状況等報告書を先に見せてくれませんか?」とお願いしてみてください。
また、「告知書」という資料もあります。告知書は近隣との申し合わせ事項や騒音など悪影響を及ぼすものについてなど、事前に確認共有するための報告書です。こちらも早い段階で確認できることが望ましいです。