金額の錯覚に気を付ける

金額の錯覚に気を付ける

2020年11月10日 オフ 投稿者: craen_textbook

不動産探しのアドバイザーとして、お客さまの家探しのサポートをしていると、しばしばこんな場面に出くわします。
中古物件を買って、何カ所か手直し(リフォーム)したケースです。お風呂を一新することになって、施工業者から「10万円プラスすれば、浴室にテレビを付けられる」という提案が出てきました。
この提案に対しお客さまは、「10万円なら、付けちゃおっか」と、二つ返事で受け人れそうになりました。普段の生活の中で、「10万円なら」という気分で、その場で即決する買い物があるでしようか。
「本当に今自分たちに必要なものなのか」
「他の商品と比較するべきではないか」
普段の買い物は、こういったことをきちんと踏まえ慎重に検討してから、購入するかどうかを決めるはずです。

家の購入という、数百、数千万円あるいは億の単位になる買い物では、10万円という金額を「ちっぽけなもの」と錯覚してしまうことが、多くのお客さまに起きています。

金銭感覚が麻痺しているのです。
私はこうい「た場面に遭遇したら、冷静になってもらうように、中立的な立場でアドバイスをしています。
「テレビを付ける工事なら、後からでもできることです。本当に必要であれば即決されてもいいとは思いますが、慎重に検討されてみてはいかがでしようか?」
10万円は決して少額ではありません。お風呂のテレビ以外の別なことに使った方が、お客さまにとってプラスになるかもしれません。たとえば、キッチンに1ランク上の設備を人れて実用性を増したり、貯金や旅行などの安心やぜいたくに充てたりした方が、有意義かもしれません。

私はお客さまのこれからの暮らし方を想像して、いくつかの具体的なアドバイスをすることにしています。決めるのはお客さまですから、あくまで選択肢の1つとして提案します。たとえ1万円であっても、額の大小に関係なく有意な選択をしてもらいたいと思っています。
私は浴室のテレビに嫌な思い出があるわけではありません(笑)。このお客さまには不要ではないかと感じただけなのです。
このように、家を買う際は、金銭の感覚が狂ってしまわないよう注意が必要です。

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